計装システム

貨物タンク内微圧圧力監視装置

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1. 概要

 タンカーのホールド内、ベーパーリターンラインなどの危険場所の圧力を電子式差圧発信器により常時監視をおこない、測定された圧力を荷役監視室に設置される遠隔モニターにて常時確認することが出来る装置です。

2. 構成機器

A 電子式差圧発信器:

 電子式差圧発信器は、マイクロプロセッサーを内部に搭載し、高性能かつ安定性に優れた圧力変換器です。電源電圧(DC10.8〜45V)を動力に用い、測定圧を電子式差圧発信器内部で計装用アナログ信号に変換し、直流電流信号(4〜20mA)として、出力リニア信号を出す圧力変換器です。電子式差圧発信器JTD920A型の測定圧力範囲は、0〜0.75 KPa(75 mmH2O) から 0〜100 KPa(10,000 mmH2O)の間で設定が可能できます。設定は、0〜4,000mmH2Oで1,000mmH2Oのサプレッションを与え、-1,000〜+3,000mmH2O を計測範囲としております。

 この場合の測定圧力と出力リニア信号は、下図の様になります。

測定圧力と出力リニア信号のグラフ

B ツエナーバリアー

 ツエナーバリアーは本質安全防爆システム用の安全保持器で、電子式差圧発信器との組み合わせによりシステムを確立しています。ツエナーバリアーは、危険場所と安全場所の境目に位置し、危険場所に設置された電子式差圧発信器から出力されるリニア信号を中継し安全場所に出力します。

C モニターパネルシステム

 モニターパネルシステムとは、監視制御場所に設置され、電子式差圧発信器により出力された信号を受け作動する可視可聴警報装置を有しています。 装置内容は、図1に示した出力リニア信号(4〜20mA)を測定圧力(-1,000〜3,000mmH2O)に変換し指示する受信計部と、電子式差圧発信器からの出力リニア信号を受け予め設定された値を越えた場合、電気的警報信号を出力する警報部により構成されます。

警報設定値は上限(HI側)と下限(LO側)の2点があり、電子式差圧発信器からの出力リニア信号の4〜20mAの直流信号を0〜100%の範囲で任意に設定し警報を出力します。

 今回の場合、上限(HI側)が測定圧力 1,800mmH2O 以上(70.0% 15.2mADC)で作動し、下限側(LO側)が測定圧力 -350mmH2O 以下(16.25% 6.6mADC)で作動する様に設定されています。

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圧力監視装置制御盤電子式差圧発信器